なぜセルフケア指導を大切するのか

なぜセルフケア指導を大切にするのか…結論を言うような内容にはなっていませんが、お話したいと思います。

昔は、おばあちゃんの知恵袋というのがありました。例えば「風邪を引いたら…」「のどが痛くなったら…」というような。

現代はどうでしょうか。
何かあれば、ちょっとの事でも、病院、薬局、薬に頼るのが当たり前になっているように感じます。

ですがその反面、「薬に頼りたくない」という声もよく聞きますし、それに「自分でなんとかできればと思うんだけど…」と思っている方もいらっしゃるように思います。

そう思うことは当然だと思います。

なぜなら、ちゃんと教えてもらっていないから知らないし、何度も練習したわけでもないから。

それに今まで、知らない・できない状態で来たのに、やろうと思い立っても、やりましょうと誰かに勧められても、今までの考え方や、やってきてない「習慣」があるから、無理だと思うのも当然だと思います。

「同じ事を繰り返しながら
　　違う結果を望むのはおかしなことだ」
というようなアインシュタインの言葉。

「病気になったとき、困ったときが
　　　　　　　生き方を変えるとき」
というような言葉。

「楽しいから笑うのでなく
　　　　　笑うから楽しいのだ」
という言葉もあります。

「今まで知らなかったし、やったこともないから、できなくて当然。慣れてないから、はじめは違和感を感じるのも当然。でも教えてもらって、練習すれば、やってるうちに何かが変わる」

そう思うんです。

分からなくて当然、うまくいかなくて当然。でも、やってくうちに気付くことがあって、変化もあると。
そして、その気持ちよさを、その変化に楽しさを、人体の不思議を感じるであろうと。

「習慣は第二の天性」
身についた習慣は、生まれつきの性質のようになる。
という言葉もあります。

ピアノ、習字、そろばん、水泳…週に２回通うだけで（まじめにやってなくても、家で練習しなくても）いつの間にかある程度できてるようになった経験があったと思います。

不調改善のためのセルフケアだけでなく、美容目的のセルフケアでも同じなんだと思います。

「美は健康の上に成り立つ」という考え方もありますし、健康のためにやってたら美容面での効果が出たり、美容目的でやってたら、健康面で効果が出ることも当然あると思います。

数日やらないだけで「やっぱり私ダメだ」と落ち込まなくていいし、厳しくしなくていい。
もっと気楽に、気軽に「面倒だけどやろ」くらいでいい。
「よく分からないけど、いいって言うからやろう」というくらいでいい。

自分以外の助けも借りながら、自分でできる事もしていく。

やり続けていても変わらないのは、同じ所を、同じやり方でやってるからかもしれません。
そして「やっても変わらなかった」という事に焦点を当ててるから。
こういう事は、セルフケアや体操をされてる患者さんだけでなくプロでもあります。

目的や結果と、その前にある「面倒」という壁、「苦手」という思い込み。
面倒はやれば過ぎていき、苦手には慣れ、目的や結果に近づいていきます。
泣きながらでもあるけば、目的地にたどり着くように。

セルフケアの目的や利点は、その効果であることはもちろんです。
ですが、無意識に感じるであろう「やってる私エライ」「自分を丁寧に扱ってる」「自分に丁寧にされてる」というような自負、自信、自己肯定感、自分褒め、自尊心の効果の方が大事なのかもしれません。